昨年7月4日から6日にかけて降り続いた豪雨により被災した17番パー3ホールのカート道路の移設工事が、ようやく完了します。安心して走行していただけるようにカート道路を移設し、排水が潰れてしまった旧カート道路はすべて取り除きました。
皆様には長い間、ご迷惑をお掛けしたことをお詫び申し上げます。
7月から半年間の状況をご報告させていただきます。
★2018年7月西日本豪雨
7月4日から6日にかけて400㎜を超える大雨により、高速道路や公共交通機関など軒並み不通となりました。
ゴルフ場周辺の一般道路も土砂崩れなどでところどころ寸断されました。高速道路や電車などは雨が上がった7日まで不通の状況が続いたため、ゴルフ場も4日間のクローズを余儀なくされました。
ゴルフコース内の被害は軽微とはいえ、カート道路の陥没が1か所、コース外の土砂崩れが4か所ありました。
★17番パー3ホールのカート道路陥没
17番パー3ホールでは、ゴルフ場造成時の約60年前、谷に盛り土でつくられた渡り通路のカート道路が陥没。
陥没により流れ出た土砂は、陥没箇所から約7m真下にある排水を詰まらせました。そのために排水が機能しなくなって、雨水が溜まり大きな池が出来てしまいました。
あまりに大きな池になったために渡り通路が決壊する可能性があったので、雨が上がった7日から、ポンプで溜まった水を汲みだしました。渡り通路が決壊する可能性があったので、雨が降り続く中、ポンプで溜まった水を汲みだしました。
どちらにしても、このままではカート道路を使用することはできません。
とりあえず砕石などを陥没した穴にいれて簡易復旧をさせることも可能でしたが、それでは根本的な解決になりません。排水が機能しない以上、少しの雨でも池ができてしまいます。雨が降る度にポンプで組みだすことなどできません。まして、まだ梅雨も明けていません。
そこでグリーンキーパーをはじめコース管理のみんなと相談し、応急ではなく根本的解決を目指すことにしました。地面に沿って「迂回道路」をつくることにし、7日から早々に工事を開始しました。
★迂回道路の設置工事
木を切り倒し、傾斜面を迂回道路計画上にある木を切り倒し、傾斜面を削り、土を入れて道路の基礎をつくっていきます。
迂回道路ができるまでの工事期間中はティーイングエリアが使用できないので、まったく別の箇所に仮設ティーをつくり、会員様はじめプレーヤーの皆様には、そこからのプレーをお願いしました。
60ヤード程度の極端に短いパー3ホールになりましたが、木越え、バンカー越え、しかもグリーンを横から攻めるので奥行きが狭く、「意外と難しい」というご意見を多数いただきました。
道路の基礎ができたら、土の上に砕石を敷き詰めていきます。ここまで外注などは一切せず、すべてコース管理の社員が作業してくれました。
そしてアスファルト舗装です。舗装は豪雨から2週間後の7月18日に行いました。
舗装は30年以上前から長くお世話になっている西田工業様にお願いしました。至るところで道路被害があり、とても忙しい中を早々に駆けつけてくれました。
これで一応はカートが通れるようになったので、元のティーイングエリアからプレーしていただけるようになりました。
しかし、排水は詰まったまま。
8月には台風20号、9月には台風21号と関西直撃台風が続き、倒木などの被害を受けました。その都度、水が溜まって池ができるので、土のうを積んで新しくつくった道路が水に浸からないようにもしました。
★旧カート道路撤去工事
いよいよ根本的解決のため、陥没した旧カート道路を撤去する作業です。つくり直してカート道路を元に戻す意見も出ましたが、将来的な安心安全を考えて迂回道路を正規道路とし、盛り土の渡り道路はすべて撤去して広いラフにすることにしました。
フェアウェイのオーバーシード作業、グリーンのエアレーション作業、芝刈りなど秋のコースメンテナンスの合間をぬって、コースで所有しているユンボ2台を使い、少しずつ作業を進めていきました。
重機を使って土を削ったり整地したりする作業だけでなく、新たな排水管の埋設やスプリンクラー配管の埋設などの工事もあわせて行います。
このような大工事、外注して当然の工事ですが、これら工事のすべてをコース管理の社員が自分たちで行ってくれました。
そして「渡り通路」の撤去、整地が完了したら、次に芝を張っていきます。傾斜面に張っていくので、芝がずれ落ちないように「レンガ張り」をします。さらに急斜面では芝生の上から竹櫛を打ち込みずれ落ちるのを防ぎます。
最後に目地に土をいれていき「芝張り」作業の完了です。
しかし、これで終わりではありません。道路脇にU字溝を入れて道路の表面排水を整えます。ここでようやくすべての工事が完了となります。
このように約半年間を掛けて、ようやくカート道路の移設工事がすべて完了となります。
★ただの復旧工事だけじゃつまらない
しかし、災害からのたんなる復旧で終わらないのが、有馬カンツリー俱楽部の優秀なコース管理スタッフ!!
転んでもただでは起きません。
ビギナーやご高齢のプレーヤーが楽しめるようにと、いつのまにか新しいティーイングエリアを前につくっていた、ということです。
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昨年7月4日から6日にかけて降り続いた豪雨により被災した17番パー3ホールのカート道路の移設工事が、ようやく完了します。安心して走行していただけるようにカート道路を移設し、排水が潰れてしまった旧カート道路はすべて取り除きました。
皆様には長い間、ご迷惑をお掛けしたことをお詫び申し上げます。
7月から半年間の状況をご報告させていただきます。
★2018年7月西日本豪雨
7月4日から6日にかけて400㎜を超える大雨により、高速道路や公共交通機関など軒並み不通となりました。
ゴルフ場周辺の一般道路も土砂崩れなどでところどころ寸断されました。高速道路や電車などは雨が上がった7日まで不通の状況が続いたため、ゴルフ場も4日間のクローズを余儀なくされました。
ゴルフコース内の被害は軽微とはいえ、カート道路の陥没が1か所、コース外の土砂崩れが4か所ありました。
★17番パー3ホールのカート道路陥没
17番パー3ホールでは、ゴルフ場造成時の約60年前、谷に盛り土でつくられた渡り通路のカート道路が陥没。
陥没により流れ出た土砂は、陥没箇所から約7m真下にある排水を詰まらせました。そのために排水が機能しなくなって、雨水が溜まり大きな池が出来てしまいました。
あまりに大きな池になったために渡り通路が決壊する可能性があったので、雨が上がった7日から、ポンプで溜まった水を汲みだしました。渡り通路が決壊する可能性があったので、雨が降り続く中、ポンプで溜まった水を汲みだしました。
どちらにしても、このままではカート道路を使用することはできません。
とりあえず砕石などを陥没した穴にいれて簡易復旧をさせることも可能でしたが、それでは根本的な解決になりません。排水が機能しない以上、少しの雨でも池ができてしまいます。雨が降る度にポンプで組みだすことなどできません。まして、まだ梅雨も明けていません。
そこでグリーンキーパーをはじめコース管理のみんなと相談し、応急ではなく根本的解決を目指すことにしました。地面に沿って「迂回道路」をつくることにし、7日から早々に工事を開始しました。
★迂回道路の設置工事
木を切り倒し、傾斜面を迂回道路計画上にある木を切り倒し、傾斜面を削り、土を入れて道路の基礎をつくっていきます。
迂回道路ができるまでの工事期間中はティーイングエリアが使用できないので、まったく別の箇所に仮設ティーをつくり、会員様はじめプレーヤーの皆様には、そこからのプレーをお願いしました。
60ヤード程度の極端に短いパー3ホールになりましたが、木越え、バンカー越え、しかもグリーンを横から攻めるので奥行きが狭く、「意外と難しい」というご意見を多数いただきました。
道路の基礎ができたら、土の上に砕石を敷き詰めていきます。ここまで外注などは一切せず、すべてコース管理の社員が作業してくれました。
そしてアスファルト舗装です。舗装は豪雨から2週間後の7月18日に行いました。
舗装は30年以上前から長くお世話になっている西田工業様にお願いしました。至るところで道路被害があり、とても忙しい中を早々に駆けつけてくれました。
これで一応はカートが通れるようになったので、元のティーイングエリアからプレーしていただけるようになりました。
しかし、排水は詰まったまま。
8月には台風20号、9月には台風21号と関西直撃台風が続き、倒木などの被害を受けました。その都度、水が溜まって池ができるので、土のうを積んで新しくつくった道路が水に浸からないようにもしました。
★旧カート道路撤去工事
いよいよ根本的解決のため、陥没した旧カート道路を撤去する作業です。つくり直してカート道路を元に戻す意見も出ましたが、将来的な安心安全を考えて迂回道路を正規道路とし、盛り土の渡り道路はすべて撤去して広いラフにすることにしました。
フェアウェイのオーバーシード作業、グリーンのエアレーション作業、芝刈りなど秋のコースメンテナンスの合間をぬって、コースで所有しているユンボ2台を使い、少しずつ作業を進めていきました。
重機を使って土を削ったり整地したりする作業だけでなく、新たな排水管の埋設やスプリンクラー配管の埋設などの工事もあわせて行います。
このような大工事、外注して当然の工事ですが、これら工事のすべてをコース管理の社員が自分たちで行ってくれました。
そして「渡り通路」の撤去、整地が完了したら、次に芝を張っていきます。傾斜面に張っていくので、芝がずれ落ちないように「レンガ張り」をします。さらに急斜面では芝生の上から竹櫛を打ち込みずれ落ちるのを防ぎます。
最後に目地に土をいれていき「芝張り」作業の完了です。
しかし、これで終わりではありません。道路脇にU字溝を入れて道路の表面排水を整えます。ここでようやくすべての工事が完了となります。
このように約半年間を掛けて、ようやくカート道路の移設工事がすべて完了となります。
★ただの復旧工事だけじゃつまらない
しかし、災害からのたんなる復旧で終わらないのが、有馬カンツリー俱楽部の優秀なコース管理スタッフ!!
転んでもただでは起きません。
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