本日(10/18)、クラブ選手権、シニア選手権、グランドシニア選手権それぞれの準決勝競技が行わています。ひどい濃霧の中、早朝トップスタートで、クラブ選手権準決勝27ホールズはスタートされました。
コースコンディションは10月に入り、とても良い状態になっており、今朝のグリーンスピードは9.2フィートで、非常にスムーズな転がりをしています。
今年は、雨が少なく、とても暑い夏となりました。当倶楽部をはじめ、日本中のゴルフ場のコース管理では、パッティンググリーンの芝生維持に苦労されたことと思います。
★パッティンググリーンのベントグラス品種転換
9月、有馬カンツリー倶楽部のパッティンググリーンでは「インターシード」という作業を行いました。
「インターシード」とは、同じ草種の芝草種子をオーバーシードする技術を指します。
最近のゴルフ場では、パッティンググリーンの従来芝種、例えば「ペンクロス」ベントグラスに対して、新品種のベントグラスの種子を追い播きして徐々に品種変換していくこと、こうした「インターシード」の例が多く見られます。
新品種のベントグラスは「ペンクロス(第1世代)」などの古いグリーンの芝に比べ、耐暑性や耐病性に優れ、立性で低刈りに対応できます。
元来、ベントグラスは寒冷地の芝草なので、年々気温が上り、酷暑期間が長くなる日本の夏の気候に古いベントグラスは耐えられなくなってきています。
そのために品種の切り替えをはかるコースが増えてきています。
インターシードは、使用しながら品種転換し、グリーンを高品質化できるというメリットはあるものの、一度の播種ですべて品種が切り替わるわけではないので、何度も播種する必要があります。
またワングリーンのゴルフ場では、播種後に養生期間を設けることができません。
そのために定着率が低くなるので、3年から5年を目安に繰り返し播種し、除々に定着させていく必要があります。
※フェアウェイなどで行うオーバーシードとは?(インターシードとの違い):
ティフトン芝やコウライシバ、ノシバなどの暖かい地方の芝地のところに、寒冷地芝の種子(一年草)を追い撒きすることです。違う種類の種子を撒くことで、ベースの芝が冬枯れしても、オーバーシードした寒冷地の芝が青々と生育し、一年を通じて芝生が生育している状態をつくります。
★ニューベントグラス「962クリーピングベントグラス」
有馬カンツリー倶楽部がインターシードに使用した種子は、第4世代のニューベントグラスと言われる「962(きゅうろくに)クリーピングベントグラス」という品種です。
「962」は、耐暑性品種の生みの親であるテキサスA&M 大学のエンゲルケ博士によって、育種に必要な遺伝資源の収集から生産発売に至るまで19 年の歳月(1984 年から2003 年)を経て開発されました。高温と乾燥に強く、根が長く深く生長する系統を用いて育種した、耐暑性で高温多湿にも強い品種です。
米国では2003 年にピックシード社より発売され、日本と同様な高温多湿のトランジションゾーンに立地し、バージニア州やノースカロライナ州、ジョージア州、テキサス州などの暑さと寒さの課題を併せ持つゴルフ場のグリーンでいち早く採用され、あらためて耐暑性の他、ほふく性、夏場の回復力、インターシードの効果が高く評価され普及しています。
★「962」の特徴
● 既存品種を越える耐暑性で高温多湿に強い
● 発芽と初期成育の速さに優れる (高温域でも優れた発芽成育)
● ほふく力に優れる (高温域でも優れたほふく性による被覆力)
● 越夏時の健全な成長と優れた回復力
● サッチ堆積が少ない
● ブラウンパッチとピシウム病に強い
● ピシウムによる根の機能不全に強い
完全に品種転換するまでには相当な時間を要しますが、有馬カンツリー倶楽部のパッティンググリーンの性質は少しずつ変化してきています。今後、さらに高品質なパッティングクオリティを目指して管理を進めてまいりますので、今後ともご理解ご協力の程、何卒よろしくお願いいたします。
※参考資料:東洋グリーン株式会社「962」
*******************************
有馬カンツリー倶楽部やコース管理に対するご意見・お問合せは
・TEL:079-565-2111
・Mail:sinarima@gmail.com
・オフィシャルサイト→ http://www.arimacc.jp
・Facebook:有馬カンツリー倶楽部→https://www.facebook.com/ArimaCountryClub/
・Instagram:有馬カンツリー倶楽部「arimacc1960」→https://www.instagram.com/arimacc1960/
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お気軽にお問合せください。
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本日(10/18)、クラブ選手権、シニア選手権、グランドシニア選手権それぞれの準決勝競技が行わています。ひどい濃霧の中、早朝トップスタートで、クラブ選手権準決勝27ホールズはスタートされました。
コースコンディションは10月に入り、とても良い状態になっており、今朝のグリーンスピードは9.2フィートで、非常にスムーズな転がりをしています。
今年は、雨が少なく、とても暑い夏となりました。当倶楽部をはじめ、日本中のゴルフ場のコース管理では、パッティンググリーンの芝生維持に苦労されたことと思います。
★パッティンググリーンのベントグラス品種転換
9月、有馬カンツリー倶楽部のパッティンググリーンでは「インターシード」という作業を行いました。
「インターシード」とは、同じ草種の芝草種子をオーバーシードする技術を指します。
最近のゴルフ場では、パッティンググリーンの従来芝種、例えば「ペンクロス」ベントグラスに対して、新品種のベントグラスの種子を追い播きして徐々に品種変換していくこと、こうした「インターシード」の例が多く見られます。
新品種のベントグラスは「ペンクロス(第1世代)」などの古いグリーンの芝に比べ、耐暑性や耐病性に優れ、立性で低刈りに対応できます。
元来、ベントグラスは寒冷地の芝草なので、年々気温が上り、酷暑期間が長くなる日本の夏の気候に古いベントグラスは耐えられなくなってきています。
そのために品種の切り替えをはかるコースが増えてきています。
インターシードは、使用しながら品種転換し、グリーンを高品質化できるというメリットはあるものの、一度の播種ですべて品種が切り替わるわけではないので、何度も播種する必要があります。
またワングリーンのゴルフ場では、播種後に養生期間を設けることができません。
そのために定着率が低くなるので、3年から5年を目安に繰り返し播種し、除々に定着させていく必要があります。
※フェアウェイなどで行うオーバーシードとは?(インターシードとの違い):
ティフトン芝やコウライシバ、ノシバなどの暖かい地方の芝地のところに、寒冷地芝の種子(一年草)を追い撒きすることです。違う種類の種子を撒くことで、ベースの芝が冬枯れしても、オーバーシードした寒冷地の芝が青々と生育し、一年を通じて芝生が生育している状態をつくります。
★ニューベントグラス「962クリーピングベントグラス」
有馬カンツリー倶楽部がインターシードに使用した種子は、第4世代のニューベントグラスと言われる「962(きゅうろくに)クリーピングベントグラス」という品種です。
「962」は、耐暑性品種の生みの親であるテキサスA&M 大学のエンゲルケ博士によって、育種に必要な遺伝資源の収集から生産発売に至るまで19 年の歳月(1984 年から2003 年)を経て開発されました。高温と乾燥に強く、根が長く深く生長する系統を用いて育種した、耐暑性で高温多湿にも強い品種です。
米国では2003 年にピックシード社より発売され、日本と同様な高温多湿のトランジションゾーンに立地し、バージニア州やノースカロライナ州、ジョージア州、テキサス州などの暑さと寒さの課題を併せ持つゴルフ場のグリーンでいち早く採用され、あらためて耐暑性の他、ほふく性、夏場の回復力、インターシードの効果が高く評価され普及しています。
★「962」の特徴
● 既存品種を越える耐暑性で高温多湿に強い
● 発芽と初期成育の速さに優れる (高温域でも優れた発芽成育)
● ほふく力に優れる (高温域でも優れたほふく性による被覆力)
● 越夏時の健全な成長と優れた回復力
● サッチ堆積が少ない
● ブラウンパッチとピシウム病に強い
● ピシウムによる根の機能不全に強い
完全に品種転換するまでには相当な時間を要しますが、有馬カンツリー倶楽部のパッティンググリーンの性質は少しずつ変化してきています。今後、さらに高品質なパッティングクオリティを目指して管理を進めてまいりますので、今後ともご理解ご協力の程、何卒よろしくお願いいたします。
※参考資料:東洋グリーン株式会社「962」
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